誕生日にもらったぬいぐるみ

彼が自分の友人に私を紹介してくれるときのせりふはいつも「俺の妹」だった。

大学2年の彼にしてみれば高1の私を彼女として紹介するのは恥ずかしいのかな?

それとも本当に妹くらいにしか感じていないのかな?

聞いて確かめたい気持ちはあってもそこに踏み込んで彼とのつながりが壊れてしまうことを怖れた。

焦らないでゆっくりと二人の仲を深めようとする気持ちと早く決定的な仲になりたいという気持ちが交差した。

夏の初めに私は16歳の誕生日を迎えた。

彼には事前にそっとそのことを告げると大きな縫いぐるみをプレゼントしてくれた。


後でわかったことだけどずいぶんお金も使わせたみたいで少しすまない気もしたし、ここまで気を使ってくれたことが嬉しくもなった。

彼の誕生日は来年の3月、ありったけの気持ちを贈ろうと思う。

プレゼントを考えるのも楽しみのひとつ・・・。

高校に入って最初の夏休みが来た。

彼は田舎に戻らずしばらくアルバイトをするようだ。

場所は私の家からも近い電気工事の会社、ギターを弾いて歌っている姿からは仕事中のことが想像できない。

彼の休みは日曜日だけ、でもその日は彼の歌声を聞いていられる。
夏休みの途中彼の所属する市内の音楽協会の大きなイベントが隣の県のキャンプ場で開かれると聞いていた。

私も誘われたけど2泊3日では両親の許可がもらえないので残念だけど断らざるを得なかった。

でもここでも心配事が有る。

そういうイベントの場所では誰もが開放感にひたり大胆になるので彼に言い寄る人もいるだろうということ。

あるいは彼がそういう気持ちにならないとも限らない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です