カマをかけて

彼が私を自分の彼女と認めてくれるまではこの不安はずうっと尽きない。

私はカマをかけて言ってみた・・・イベントには女の人も沢山来るんでしょう?

そんな私の気持ちを見透かすかのように彼がポツンとひと言 「うん、新しい出会いが見つかるかなあ」

本心はわからない、あるいは私をからかっているのかも知れないけど大きな声で「ダメッ」とだけ釘をさした。

もちろん私にそんな権利はないけど。

彼が働くバイト先を私は何度も覗いてみた。

子供っぽい行為かもしれないし立て分が出来ていないことも少し理解していた。

でも、会えるときには会いたいし出来るだけ一緒にいる時間を作りたかった。

彼の作業服姿、普段とは違って見えた。

将来はどんな仕事を希望しているんだろう?卒業したらどんなところで働くんだろう?

考えれば考えるほど不安になったり悲しくなったり。

どうしてこんなに好きになってしまったんだろう?

そんな不安な日をすごしていると思いがけなく2人の間は進展した。

いつもの喫茶店で何気ない会話を交わしていた時、いつの間にか仲良くなった田谷さんと理子が口げんかを始めた。

彼はたしなむように「何やってんだよ俺たちみたいに仲良くしろよ!」と声をかけているのを聞いて

「俺たちみたいに」というのは私と彼との事をいっているのだ、私たちは付き合っていると認識してもいいんだと解釈してとても嬉しくなった。
もちろん彼にそれを確かめたわけではない。

でも何度も一緒に出かけたり私が催促して買い物に付き合ってもらったり時には悩みを打ち明けたり勉強も教えてもらった。

好きだとか愛してるとかそういう言葉も聞いてみたいけど私の思いも確実に届いていることを実感してこれまで以上に彼を身近に感じた。

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